お茶と鉄分

緑茶は、ビタミンを多く含み、ガン予防効果も話題になり、大変有益な飲み物です。しかしちょっと飲み方に注意を要する場合もあります。特に貧血の方。お茶には渋みのもとになっているタンニンが含まれていますが、食事で摂取した鉄分がこのタンニンと結びついて「タンニン鉄」となると、鉄としての栄養素として吸収できなくなってしまいます。ですからたぶん食事には、タンニンの含まれていない「ほうじ茶」を自然の知恵として飲んできたのではないでしょうか。このタンニンは、コーヒー、紅茶にも含まれます。ただし食後のコーヒーなどは、消化を助ける意味合いもありそうなので、総合的にみた場合は、どうかは別問題と思います。あくまでも貧血の方のご注意と考えてください。またすべてがタンニン鉄となるわけではありません。ただ鉄の吸収にはかなり悪いとお考え下さい。
 鉄瓶は、水道の塩素(カルキ)をとばし、お茶と大変相性のよい道具です。お茶をことさら美味しくさせます。但し鉄分の多く含む湯も緑茶と結びつくと、鉄としての栄養素を大きく減らしてしまうのです。皮肉な話です。でもよく考えると、減らすといっても鉄の栄養素を多く生み出す道具であることに変わりはなく、減らしても他の道具より鉄を私たちに与えてくれることに変わりはありません。やはりお茶にピッタリの道具なのです。

※鉄分は、、酸素を運ぶヘモグロビンをつくる大事な栄養素です。
貧血は、女性に多く見られます。