和の香り 茶香炉

読売新聞 朝刊 2001年 9月 20日より

お茶の葉の香りを楽しむ「茶香炉」の人気が高まっている。陶製(弊社はガラス製)の香炉で茶葉を焚く仕組みで、どこか懐かしい御茶屋さんの店先の香りがする。花や香草から抽出した香りを楽しむ西洋風のアロマテラピー(芳香療法)の流行も続いているが、香りの領域でも「和への回帰」があるかもしれない。

某デパートの和食器売る場のコーナーでは昨年夏から茶香炉を店頭に並べているが、これまで2000個を超える売る上げだそうで、生産も追いつかないそうだ。

球形やつぼ形などをした高さ10センチほどの陶製香炉の上に皿が置かれている。皿に緑茶を小さじ2、3杯分のせて、下から西洋ろうそくであぶると、数分で淡く香ばしいにおいがする。お茶は乾いてさえいれば、出がらしでもOK。紅茶や中国茶、コーヒー豆など乗せてもいい。ろうそくの光を楽しむミニインテリアにもなる。.....これまでの陶磁器では考えられない売れ方です。
「女性が中心ですが、親しみやすい香りだからでしょうか、中高年の男性も購入されていきます」
......茶香炉が醸し出すのはいわば「和の香り」。日本風の住まいや生活様式とも違和感なく、親しみやすさ、懐かしさから人気を呼んでいるようだ。

.....気楽に楽しめて落ち着ける和の香りの良さが見直されているのではないでしょうか