南部鉄器のご使用方法・お手入れ方法

▼料理道具とのつきあい方/料理道具のお手入れ
南部鉄器 末永くお使いいただくために
こだわりやさん.com/岩鋳/南部鉄器協同組合
南部鉄器は、正しく使用して頂きますと、世代を超えて、末永くお使い頂けます。そんな極めて高い堅牢さを有しているのが南部鉄器です。そして、使い込むほどに味わいが出て、どこが愛おしさが沸いてくる、そんな魅力を秘めています。
鉄器はちょっとしたお手入れで、長く長く使える頑強な製品です。

■鉄瓶の使用法
<慣らし期間>
鉄瓶を上手に使用するには、内部の皮膜を損傷しないことと、湯あかを早くつけることです。約10日~2週間で白く付着してきます。(地域でお使いの水質により期間は違います。1ヶ月ぐらいかかる場合もございます。)
慣らし期間は約2週間です。この間は毎日お使いください。

<最初にご使用になる前に>
1.各部の破損やへこみ、取っ手が緩んでいないか、安全を確認してからご使用下さい。
2.水を8分目まで入れ、1/3程度に減るまで沸騰させてください。(空だきにご注意ください)
3・この時、お湯は茶色に変色していますので水を替え、沸かしたお湯が無色になるまで3~4回繰り返してください。(水質によって回数が増える場合があります)
4.沸かしたお湯が無色になれば飲料可能です。

<ご使用後のお手入れ>
・鉄瓶の中に残ったお湯は、必ず全てポット等へ移すか捨ててください(鉄瓶が冷めるとサビが発生する原因になります)
・お湯をあけた後はフタをとって、鉄瓶の余熱で乾燥させるか、弱火で乾かしてください。その時必要以上の空焼きにならないようご注意ください。ともかく水分を残さないでください。
・内部はタワシや布巾等でこすらないでください。また触れたりしないでください。
・表面のお手入れは、乾いたふきんでから拭きをしてください。フタ、注ぎ口は特に念入りに拭いてください。

内部は使い始めて5日目頃赤く錆びたような斑点が現れ、10日目頃白く湯あかが付き始めます。(水質により期間は異なります)それ以降は湯あかが徐々に表面を覆って水は美味しくなり、内部が赤くても水は透明を保つようになります。錆びと思って拭いたり、洗ったり、こすったりしてとらないでください。

<お湯の色が変色してしまうような状態になった時>
煎茶を布に包みお湯といっしょに20分位煮込んでください。この作業を2、3回繰り返すとさらに効果があります。(煮立てる間はフタをはずしてください。)

<保存は>
内部をよく乾燥させ風通しのよい所に置き、最低ひと月に一回は使用してください。長期間使用しなかった場合、調子が戻るまで慣らし期間のように1週間ほどかかることもあります。


■鍋、フライパンの使用方法
鍋:----------------------------
<使い始め>
お湯ででよく洗い、水気を拭きとり、火にかけ水分を飛ばします。
その後、食用油をひいて油ならしをしてください。野菜くずを炒めるのも有効です。
(油をひいて、火にかけ、野菜くずを炒めますと、鉄特有の臭いがとれます。)

焼杉フタ(ふる里鍋など)は、酢を落とした湯に入れしばらく煮ると臭いが抜けます。木の性質上、薄い汁がでますが無害ですので安心ください。

<使い終わったら>
亀の子たわし等でよく洗い、汚れを充分におとし、火にかけ水分を飛ばします。
毎回でなくても結構ですが、時々表面に油を塗ってください。
(油を使わない調理の時、また長期間使用しない時は、特に油を表面に補給して下さい)

フタ(鋳鉄)については、洗った後、十分に水分を拭き取って下さい。また時々油を塗ってください。(特に油を使わない調理の後には、油を補給してあげて下さい。)

<ご注意>
料理を長時間入れっぱなしにしないで下さい。残った料理を鍋に入れたまま放置すると食品が鉄分により黒変します。また本体の錆びの原因にもなります。万一錆びが出た場合、タワシなどでこすり落とし、2,3回水沸かしを繰り返した後、油をすり込んでください。

・熱いままの鉄器を水に入れて急に冷やしたり、堅いところに落としたりすると、ヒビが入ることがあります。

・研磨剤のついたタワシ類は使用不可です。金属タワシも使用不可です。

フライパン:----------------------------
鍋と原則同じです。
使い始め(第1回目) お湯でよく洗い、火にかけ水分を飛ばします。その後油を塗ってから中火で熱して、油をよく表面に馴染ませます。野菜くずを炒めるのも効果的です。
使った後(毎回)は、お湯か水で洗い(お湯の方がよく汚れが落ちます)、火にかけ水分を蒸発させます。しばらく使わないときは、油を塗っておしまいください。少し熱いうちに洗っていただくと、よく汚れがおちます。

注:使い始めに「通常の鉄のフライパン」のような塗膜を焼き切る作業はございません。また絶対にしてはいけないことです。


天ぷら鍋:--------------------------
使い始め(第1回目)、使った後(毎回)とも洗い水分を飛ばすのがやはり基本です。


注(鍋、フライパン):クレンザーは使わないでください。(南部鉄器全て)
通常、中性洗剤も使わないでください。なじんだ油がとれてしまいます。
匂いが気になるときは「重曹」をお使いください。(特に汚れがひどいときには中性洗剤をお使いになって結構です。その場合は、最後に表面に油を薄く補給してください)

<南部鉄器に>
・ちのしお重曹
・亀の子たわし(洗うのには亀の子たわしをお奨めしています)


■急須の使用方法
直接火にかけてご使用にならないでください。

使用後は水気をよく拭き取って乾かしてください。

お茶や水をいれたまま長時間放置しないでください。 



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